2011年5月14日

M&O Plays 森崎事務所『鎌塚氏、放り投げる』

5/5のムーンライダーズ『火の玉ボーイコンサート』については考えがまとまらないので、ブログでは省略。

 

M&O Plays 森崎事務所『鎌塚氏、放り投げる』@本多劇場(ソワレ)に行ってきました。

以下、公式サイトより。

 

作・演出:倉持裕

出演:三宅弘城、ともさかりえ、片桐仁、

      広岡由里子、玉置孝匡、佐藤直子、大河内浩


鎌塚アカシ、彼は完璧なる執事になることを誓って、湖に浮かぶ城・羽島邸にやってくる。 彼をフォローするのは羽島家の副執事・上見ケシキという女性。ケシキに淡い恋心を抱きながら、職務を全うしようとする鎌塚氏の前に立ちはだかる陰謀・困難の数々。果たして彼は、重圧をはねのけ、立派な執事になることが出来るのか?――倉持裕が贈る、ノンストップ・ホラーコメディー。

 

以下、ネタバレです。

倉持さんの芝居は、ペンギンプルペイルパイルズ『審判員は来なかった』以来。今回も回り舞台で、羽島邸の構造をうまく生み出しています。

主演の三宅さんが出ずっぱりに近い状態。あれだけよく動ける&しゃべれるなとひたすら関心しました。

ともさかりえは……細いですね。ツンデレなメイドっぷりがよくお似合い。

片桐さんは……まんま片桐さんというか、いくつかある「片桐パターン」に合わせて倉持さんが当て書きした感じがよく出ているなと。

 

公式サイトの「ホラーコメディー」という表現は微妙に間違っていて、ちょっとサスペンスを匂わせつつも、バタバタに動きまわるコメディというのが正解。

とにかくテンポがよく、130分があっという間です。とはいえ、ジェットコースターという感じでもなく、後半に向かって加速していく感じが心地良かったり。

何か教訓的なものが残るわけでもなく、とにかく小気味のいいスカっとしたコメディ芝居らしい芝居でした。久しぶりにこんな爽快な芝居を見たなー。

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コメント[2]

火の玉ボーイコンサートの時はどうも。私も「鎌塚氏、放り投げる」は14日の夜に見に行ってました。倉持作品の中では異質だった「審判員は来なかった」に一番近く、普段は人間関係や意識のずれの面白さが特徴ともいえる作風の中で、コメディに徹し、人物造型も当て書きのうえデフォルメされたもので、幅が広がった感がありました。最も見た回数の少ない佐藤直子さんでも3度目という個人的にはなじみの役者さんばかりの舞台で、「ああ面白かった」という以上に何も残らないすがすがしさでした。

>fullmoon様
先日はお疲れ様でした。
われわれは『審判員』しか倉持作品を見ていなかったので、逆に普段の作風を知らないんですよ(笑)。
(…というかそもそも普段からそんな芝居しか見てないという気も...)
しかし、ああいうコメディが書ける作家というのは実に素晴らしいですね。
「「ああ面白かった」という以上に何も残らないすがすがしさでした。」というのは最高の褒め言葉だと思います。全く同感です。

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