2012年3月20日

大友良英フライングオーケストラ@北千住

 

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大友良英さんの「フライングオーケストラ」に参加するために、サックスを持って北千住の荒川河川敷に行ってきました。

 

 

 

大友さんを説明するのは難しいのですが、端的に言えば「特殊音楽家」です。フリー・ジャズを端緒に、今は音を鳴らすことの意味を深く考察されているアーティスト、とすればよいのかな。

水戸芸術館での『ENSEMBLE』展は以前にこのブログで書きましたが、そのときにもこうした即興オーケストラをやっていて、これだったら超ヘタレな演奏(というかそれ以前の楽器操作)の僕でも参加できるな〜と思っていきました。

今回「フライング」と付いているのは、大友さんは空から音を鳴らすということに興味を持っていて、今回は凧を上げて、そこから音を鳴らす……といったことを試行錯誤されている最中です。

我々は「地上部隊」として(この「部隊」という言い方はちょっとひっかかるのですが、ジョン・ゾーンのコブラにならったものだと理解しましょう)、凧と一緒に演奏します。

というわけで、まず簡単なリハ。合図はこんな感じ。

指1本 任意の一音を鳴らす。繰り返す場合は別の音に。できるだけ跳躍した音を選択するのがよい

指2本 今演奏していないパートは演奏する、演奏していたパートは休む

指3本 指定された人は任意のパターンを演奏する

指4本 Cメジャーのコード(単音楽器は構成音)を鳴らす(音程の無い楽器はお休み)

指5本 ロングトーンを鳴らす

親指と人差指でカギカッコ 今の演奏を続ける

人差指でカギ 指定された人は、今演奏されている内容に乗っかる

手を広げる/すぼめる 広げたら今の状態を崩す、すぼめたら戻す

親指を立てる お休み

凧に合わせる 音程の高/低を凧の動きに合わせる

指差し その瞬間だけ音を出す

水谷浩章さん(今日はスルドで参加)、チャンチキトルネエドの皆さんと、凧揚げを担当する遠藤一郎さんが紹介されて、リハ終わり。

さて、本番はオーケストラの演奏から。約35分の演奏で、遠藤さんの連凧とのコラボ。連凧には鈴が取り付けられていて鳴ります。そして連凧には、制作ワークショップに参加された方々の夢が書かれています(即物的なものから世界平和まで)。楽しかったなぁ。

第2部は、一般の方やアーティストが考えた「空から音を鳴らす方法」の発表と、演奏のコラボ……のはずが、結構ナサケナ系というか、きちんと飛ぶものや音が鳴るものはあまりなく、大友さんが「オレ(仮装大賞の)欽ちゃんみたいだな」と苦笑いしていましたが、それもまた一興かと。

そもそも凧は、風が強くないと飛ばない。でも風があると音は流される。重ければ飛ばないし、軽いものは小さな音しか出ない。そんなジレンマに、大友さんは今後も向かい合っていくんでしょう。

最後に遠藤さんの130m連凧とオーケストラのセッション。途中、サックス陣が前に呼び出されるときがあって、恥ずかしながら僕もチャンチキの皆さんの間に入ってブギギャーと鳴らしまくりました。

楽しかった。音を鳴らすってこんなに楽しいんだな〜。

たぶんまた千住でもやるし、ほかのところでもやると思うので、また参加したいです。

しかし今回の段取りは、20歳の芸大生がやったということで、大したものだな〜と思いました。

 

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