パルコ・プロデュース『斎藤幸子』
ルテアトル銀座で『斎藤幸子』を見てきました。
出演/斉藤由貴、粟根まこと、千葉雅子、明星真由美、中山祐一朗、松村武、弘中麻紀、小林健一、鬼頭真也、伊藤正之、柳家喬太郎、きたろう
鈴木聡が自身の劇団“ラッパ屋”で2001年に上演した作品です。演出はともさかりえの“元ダンナ”である河原雅彦さんです。上演時間は約3時間。
以下、あらすじとネタバレを含む感想です。
【あらすじ】
東京・月島のもんじゃ屋“さいとう”の次女、女子高生の幸子(斎藤由貴)は、ペットのカエルの毒にやられて失神。生死をさまよったことがきっかけに、無目的に学校へ通うのがバカバカしくなり、不登校となります。夏、新担任の音楽教師・澤渡(粟根まこと)が家庭訪問にやってくるのですが、二人はお互いに一目惚れして、駆け落ちすることに……。
【感想】
斎藤由貴は……演技には見えませんでしたね。主役の幸子はぼやっとしていて、いろいろなことに振り回される中で物事が動いて行ってしまうタイプですが、斎藤由貴本人もこれに近いと思います。従ってセリフがセリフに見えない(笑)。
個人的にはその幸子の父役である、きたろうさん目当てで行きましたが、ダメな父親をやらせると右に出るものはいないのではないでしょうか? きたろうさんの面白さは、KYというか、空気を全く読まないまま突っ走るところにあると思いますが、全くそのままでうれしかったです。
一方、相方は粟根まことさんのファンなのですが、粟根さんは右へ左へ動き回るわ、屋根に昇ってカンツォーネを歌うわで、舞台俳優らしく大活躍。しかし、新感線の中でも歌を苦手とする粟根さんを音楽教師役に当てた、というのは何かのいじわるですかね?(笑)
そして幸子の同級生の坂本役・中山祐一朗は、いつ見ても周囲に振り回される若者役なのですが(笑)、彼の違う役どころを僕はいつ見られるのでしょうか?(笑)
下町人情話なので、オチが個人的にはあまり好きではなくて、「おいおい、そこで人情で妥協しちゃダメでしょ」とつっこみたくて仕方がないのですが、それは脚本家との趣味の違い、ということで。しかしそこに至るまでの過程で、ふんだんに笑わせていただきましたので大満足です。
今日は斎藤由貴+鈴木聡+河原雅彦のアフタートークがあったのですが、さすがに3時間の上演後にこれを見て帰るパワーはなく、パスしました。
コメント[2]
ごぶさたしてます。私は22日に見に行きます。15日は劇団本谷有希子に行ってました。中山祐一朗は、長塚演出だとサディスティックな役もやってたけど、他の人の演出だと、たしかに振り回され役が多いね。
Posted by fullmoon at 2009年8月17日 01:19 | 返信
>fullmoonさん
ごぶさたです! 普通に気楽に見られてよかったんですが、結構空席がありました……お盆だからかなぁ。
Posted by iori at 2009年8月17日 08:04 | 返信
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