2010年9月 9日

本を作りました

本を作りました

 

……などと書くと、それがアンタの仕事だろうが!というツッコミを多数いただきそうですが、そういうことではなく。

ワタクシの仕事は月刊誌の編集なのですが、初めてムックを作りました。ムックというのは、雑誌と単行本の中間みたいなものです。

今年、僕が作った記事2本に、新しく専門家の方に書いていただいた原稿を加えつつ、新規追加取材やらなにやらを加えて116ページ、というものを作りました。それが9月25日に出ます。

ここ1カ月半ばかりずっと忙しくしていたのはその制作のためでした。

 

そんなさなか、母が急逝したのが締切り直前の追い込みの時期。本来は8月いっぱいで終わらせるはずだったのですが、葬儀が終わった後、上司と相談して発売を延期して、今日までかかって作っていました。

 

これまで、付録小冊子はなんども作っていたのですが(小冊子とは言っても100P越えとかも3冊やってます。どこが「小」やねん)、売り物で一冊まるごと、というのは初めてです。

普段の雑誌の感覚で言えば、1記事1記事のトピックでぎゅっと凝縮して作るのですが、一冊にまとめてから気が付きました……これ、密度高すぎ……。

普通の書籍として出したら、たぶん250〜300ページくらいの分量のコンテンツが詰まってます。それで1,050円。安い!

一瞬値付けを間違えたかのようですが(社内の会議でも指摘されました)、とにかく安く作って、多くの人に買ってもらいたいというのが趣旨でもあったので、結構いろいろなところに無理を言って、頑張ってもらいました。

しかも、原稿の7割くらいは僕が書いている……なんだかなという気もします。やってることはほとんどライターです。編集しながら原稿を書いている。

昔は徹夜徹夜で頑張っていたりもしたのですが、最近はさすがにそういうのは無理なので、早起きして、早く出社して、22時には会社を出る、という形でやってみました(意外と効率が良い)。母が亡くなった日も、そういうわけで朝早く出ていたんです。それがなかったら……という気持ちもちょっとはあるのですが、逆に言えばそれで早起きしていなかったら、その日の朝、言葉を交わすことはなかったのかもしれません。人生とはそういうものなんでしょう。

 

「売れてほしいな」という気持ちは、まあ当たり前なのですが、自分で責任持って作ったものだから、普段よりそういうした気持ちがはっきり出ています。10年もこの仕事をしていて、そういう感覚は初めてで、まだまだ勉強すべきことはたくさんあるなぁ……と思いました。

 

雑誌の仕事なんて、いろいろなことを考えると割に合わないんだけど、それでも続けていられるのはいろいろな素晴らしい人や出来事に出会えて、それが自分の人生を豊かにしている……ということに病みつきになっているからです。それはまだまだたくさん感じられるんだなぁと、働く喜びみたいなものは強く感じました。もちろん大変ではありましたが、多くの方に支えられてできたんだなぁという気持ちでいっぱいです。

 

普段はあまり、個人的なブログに仕事のことは書かないのですが、こういう気持ちを忘れないようにとこうして記しておきます。今後、もっといいものを作る機会に恵まれることもあるんでしょうけど、そういういろいろも含めて、一生忘れられない一冊になりました。

 

で、それが何か、というのは(前のエントリーでちょこっと書いてはいますが)、今後のTweetなどで触れていこうかなと思っています。

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コメント[3]

お疲れ様でした。売れるといいですね。(^^)

おつかれさま!

いろいろと大変だったね。

でも、そうやってがんばったことが形になって

世の中に出て行く。すばらしいね。

本楽しみにしています!!

>ゆうじ君
買ってくださいw

そういえば昨日、昆さんが会社にいらしていました。

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