2010年10月 7日

KKP#7 ロールシャッハ 初日(ネタバレ)

昨日仕事がキリになったので、代休を取って、KKP#7『ロールシャッハ』初日@本多劇場に当日券で行ってきました。

 

rorschach.jpg

 

ネタバレ前にインフォメーションを。

公演時間は2:10とアナウンスされています(が、実際はそれより長め)。

そして本多劇場の当日券席として用意されていたのは32席でした。

ロールシャッハグッズはTシャツのみ(S/M/L)。サイズは女性向きっぽいです。

あと、ラーメンズ・バインダーが1,000円で売っていました。

物販的には、親族代表のDVDもありました。

 

初日に客席で確認できたのは、音楽担当の徳澤青弦と、ナレーション参加の親族代表:嶋村太一さん。

以下、ネタバレです。

 

【あらすじ】

舞台はある島国。開拓隊が開拓したこの国では、ロケット「パイオニア号」の完成記念祭が行われようとしていた。その裏で、入隊志願を出した3人に、招集が。一人は金属加工工場の工場長(久ヶ沢徹)、一人はひきこもりのマンガオタク(小林賢太郎)、もう一人はチャラい若者(辻本耕志/フラミンゴ)。開拓隊の作戦指揮官(竹井亮介/親族代表)が3人に伝えた任務は、天地左右延々に続く「世界の果ての壁」に向かって大砲を放ち、壁に穴を開けること。民間人3人はその訓練を受け、任務に臨むのですが……

 

……という内容です。

ここまで書いちゃうと「ああ、村上春樹『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』じゃん」と思ってしまうのは致し方ない感じもしますが。

 

で、ストーリーは4人のキャラクターを描きつつ、その成長物語のような感じで進んでいきます。

そこまでの構図が、あまりにもKKP#5『TAKEOFF』と同じで、「なんだよ、また同じ話かよ」と思ってしまったのも事実。でも、そうは終わらせないのが小林賢太郎らしいところです。

 

本当は「壁」というモチーフが出たときに気がつくべきところですが、オチに至るヒントはあちこちに隠されています。

●登場人物の名前がすべてシンメトリーズ(天森とか富山とか)

●冒頭の久ヶ沢さん登場シーン

●楽器を演奏するふりをするところ(何カ所もあります)

●辻本君や久ヶ沢さんの身に付けているもの

●時計が示す時間

 

そういう世界観を考えると、今回の3人(竹井さん以外)は、『TAKEOFF』のパラレル・ワールドと考えると実に腑に落ちます。

 

テーマとしては、人間が苦渋の決断に至るプロセスでの葛藤と、それでも人の良心を信じるという行動。そんなほっこりした感じがいかにもKKPらしく(初期作品とかは特にそうでしたね)、僕としては大変気に入りました。

以前のエントリーで『双六ファイブ』のことをクソミソに書きましたが、あれとは真逆です。

 

前半、ちょっとキャラクター設定の説明過剰な点がどうも釈然としない感じもあるのですが、今回の出演者は最強チーム。結果としてたくさん笑わせてくれて、「でもこれで話としては大丈夫かな?」と思わせておきながら、気持ちのいいところにポツンと落としてくれたのが良かったです。

 

音楽はテーマ曲がNONA REEVES、その他は徳澤青弦。青弦さん、今回もいい仕事してます。

個人的にはメロトロンみたいなストリングスとマリンバのトレモロを混ぜた曲とか、ヒップホップ・マナーのものとかが印象に残ったかな。いろいろリクエストに応えつつ、一筋縄でいかないものを作ってる感じがしました。

 

今度は銀河劇場で見ますが、話の筋とか細部のポイントは大体分かってしまったので、細かな笑わせ方でどうライブ感が育つかとか、脚本のシェイプアップ具合とかが今から楽しみです。

 

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コメント[3]

自己レスですが、開場時に「あれ?神谷明さん?」って思ったら、なんとご本人だったとは!
http://twitter.com/kamiyaakira29/status/26563376422

ここでお礼していいかな?
ギフト届きました。わざわざありがとうございました。

届きましたか。よかった。
手抜きですみません。もっと趣向を凝らしたかったんだけど、忙しくてそこまで手が回りませんでした。
賢吾からも電話があって、「これ何よ?」っていうから、一瞬カタログギフトってものを知らないのかと思いました。

メールアドレスはiori☆bf.wakwak.com(☆は@です)ですので、何かあればお気軽にどうぞ〜。

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