G2Produce『デキルカギリ』
作・演出:G2
出演:山内圭哉、大和田美帆、 片桐仁、菅原永二、吉本菜緒子、岩井秀人、中川智明、久ヶ沢徹、久保酎吉
『デキルカギリ』はG2 Produceの最終公演で、G2さんは今後脚本・演出業に専念するとのこと。
で、正直“G2かぁ...”と思っていたのです。
これ、分かる人には分かると思う感覚だと思います。
ある種のG2作品を見た後で残る後味の悪さというか...
(まあそれはホンのせいだとも言えるのですが)
と、そんなに期待をしていなかったのですが、意外にもすごくよかったです。
以下、ネタバレも含みます。
【あらすじ】
若きころに自身の出身村がダム湖になったことを契機に、“クリーン・エネルギーとしての原子力”を研究してきた御用学者(久保)とその家族を中心とした物語。学者は高齢で脳の萎縮が始まってしまい、入院中の病院を抜けだしてしまう。原子力関係の仕事に就いている次男(片桐)は久しぶりに実家に帰ってきてそんな父の様子に動揺。年長の従兄(久ヶ沢)が相談に乗る。妹(大和田)の下に弁護士(岩井)がやってきて、緊急時にはこれを子どもたちに見せろという書状を預かってくる。ただし、兄弟妹の3人がそろって、という条件付きで。ところが長兄は20年来音信不通の指名手配犯。彼女のボーイ・フレンドである警官(菅原)と、その先輩である刑事(中川)は、その長兄そっくりの青年(山内)を連れてくるのだが……。そこに怪しげな隣家の葬儀屋(吉本)が首を突っ込み……。
という感じです。
主役である山内圭哉(替え玉だから何も知らない)を中心に、さまざまな事実が明らかになっていく……のではありますが、誰が主役ということはなく、全体でお話が動いていくうまいコメディ・ストーリーでした。
と同時に、G2さんがこれだけ正面切って、今大きな問題となっている原子力発電について取り上げている姿勢に感激しました。
コメントする