2015年7月28日

ツール・ド・フランス2015(102回大会)雑感

さて、今年もツールが終わりました。全ステージ、少なくとも終盤は中継を見られました。

今年はコンタドールがジロで勝ち、ダブルツールを狙うと公言しつつ、フルーム、キンタナ、ニーバリの4強と言われていました。僕はなんとなくフルームかな...と思っていたけれど、結果フルームが勝ちました。これについては後述。

 

序盤の主役は、僕が愛してやまないトニー・マルティンだったと言ってもよいでしょう。第1ステージ、得意のタイム・トライアルで出走順が不利に働いて惜敗。ここでマイヨジョーヌをゲットできなくて、後は厳しいかな...と思っていたのですが、ステージごとに惜敗を繰り返しながら、パヴェの第4ステージでゲット。カンチェにパヴェが走れて、トニマル先生にできないことはない!(そのカンチェは第3ステージの大落車でやはりマイヨジョーヌを着たまま骨折リタイヤ...)

しかし、第6ステージのゴール前落車で鎖骨骨折。マイヨ・ジョーヌを着たままリタイヤ。奇しくもこのステージは同僚のスティバールがゲット...悲喜こもごものEQSでしたが、翌第7ステージでのスプリントでカヴェンディッシュが勝利してくれたのは本当にうれしかったですね。

さて、この第7ステージ以降、フルームがマイヨジョーヌを死守するわけです。ピレネーでも圧倒的強さを見せ、ドーピングじゃないかとうわさされていましたが、僕はチーム力だろうなと思っていました。

中盤はフルームがきちんと他の総合勢との差をキープしながら、サガンの活躍が目立ちました。コンタドールをアシストしながら、スプリント・ポイントを重ねまくり、マイヨヴェールを確保。ステージでは結局勝てませんでしたが、プラサを追ったダウンヒルの猛攻……すごかった。サガンは去年も一勝もできなかったわけですが、今年の彼はアシストしながらポイントを重ね、逃げに乗り、2級くらいの山岳はなんなくこなし、スーパーダウンヒルはするわ、ゴール・スプリントでも上位に食い込むわ。僕はサガンのファンではないけれど、彼の強さには脱帽しました。

最終週に入り、フルームが2回目の休養明けから絶不調。第20ステージでのキンタナの猛攻によって、あわや逆転か...と思われるほどでしたが、アシストに守られてマイヨジョーヌをキープしました。酔客からドーパーと罵られ、つばや尿をかけられ、それでも戦い抜く...。僕は去年から見ているので、こんなに強いフルームを見るのは初めてでしたが、王者の強さを垣間見た気がします。

序盤のフルームが強すぎて、他のチームは表彰台争いに終始してしまったのが、彼を落とせなかった原因だとは思います。しかし、結果としてキンタナは1分20秒台まで詰め寄ったわけで、フルームは序盤の調子の良いときに稼いだ分で凌いだと言えるでしょう。それだけ3週間のグランツールは厳しいものでした。

去年はフルームとコンタドールがリタイヤして、ニーバリの圧勝ムードだったのですが、それと比べるとドキドキハラハラのツールで最後まで楽しめました。

スプリントでは、キッテル不在の中、グライペルの圧勝でした。カヴもさすがにあれだけ登った後だとダメージもでかかったかな。最終のシャンゼリゼでは、結果としてクリストフを除きアシスト抜きでのスプリンター陣直接対決でしたが、あの形だとキッテルがいなければ、グライペルに勝てないなぁ...。

さいたまクリテリウムには、フルーム、サガン、キンタナのほか、誰が来てくれるのか、楽しみです。

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