2015年8月 2日

『a Beautiful Day』発売20周年記念再現ライブ@ビルボード東京2nd

 

【出演メンバー】

カーネーション

直枝政広(vo、g)、大田譲(b、cho)

 

Special Guest

矢部浩志(ds)、鳥羽修(g)、佐藤優介(k)、鈴木桃子(cho)、ZOOCO(cho)、ロベルト小山(ts、ss、perc)

 

僕がカーネーションのライブに通い始めたのは確か1996年か1997年で、学生寮の先輩である吉野師匠に『Girl Friend Army』ほかを貸していただき、確か新宿リキッドルームのライブに連れていっていただいたのが最初でした。なので既に大野由美子さんはライブに参加していなかったのですが、THE THRILLのロベルト小山さんはほぼ参加されていたころです。その後、『booby』期に入ると真城めぐみさんがコーラスで参加するようになりました。

その後の『Parakeet & Ghost』『LOVE SCULPTURE』も超名盤ではありますが、そのころになってもああいうカオスな音世界と、その前のソウルフルなカーネーションがライブでは同居していたように記憶しています。5人体制の最後のライブは渋谷ON AIR WESTで、まだ棚谷さんと鳥羽さんの脱退は公になってはいなかったので、その事情を知る一部の人たちと一緒に涙しました。

 

……というわけで、当時のライブ・メンバーやレコーディング・メンバーも大方そろっての『a Beautiful Day』の再現ライブ。最高でした。

 

ライブそのものはアルバム曲順通り。なので、ライブ終盤の盛り上がり曲「It's a Beautiful Day」が割と最初の方に来たりするのがなんだか不思議な感じがしましたが、“これだよ、これ!”感満載でした。

もちろん、カーネーションも矢部さんも鳥羽さんもちょっとずつ変わっています。矢部さんはドラムから離れている間に当時使っていたキットを手放してしまっているし、鳥羽さんは指弾きになっているしで、当時と全く同じサウンドが出るわけではありません。が、これが、僕が足繁く通ったバンドの音だよな、と再確認しました。当時のカーネーションはソウル色が強く、夏が似合う音のバンドだったな、ということを思い出しました。

演奏は当然キレッキレだったのですが、“ああ、これだよ……”と本当に思ったのは、「GLORY」。個人的にはそんなに思い入れがある曲ではないのですが、鳥羽さんのワウ・ギターに、矢部さんの6/8の16主体のビート。厚いコーラス、ロベルトさんの軽やかで太いサックス。完璧な夏を過ごすためのロックとは、当時のカーネーションのことだということを思い出します。

唯一、当時のカーネーションとはかかわりの無かったカメラ=万年筆の佐藤優介君もGJでした。

 

『a Beautiful Day』全曲と、シングル『It's a Beautiful Day』のカップリング「PARTY」で本編が終わり、アンコールは「アイアムサル」と「EDO RIVER」。思いっきり踊っていたら、当時のことを思い出しました。

あのころは、新宿リキッドルームや渋谷クラブクアトロで見る機会が多かったと思います。当然オール・スタンディング。始まったら2時間半踊りっぱなし。アンコールの「夜の煙突」では極力前の方に突っ込み、終演後は喉はカラカラ、脚はガクガク。7階のリキッドや5階のクアトロからヘロヘロになりながら階段を下って帰りました。若かった、とも思います。

そんな当時のことを、会場で一緒になった人たちの顔を見ては思い出し、また当時会場で一緒になっていなかった人たちと話していても思い出しました。

 

そんな懐古的な楽しみと同時に「ああ、このバンドの新譜聴きたいなぁ。オレはこういうバンドが好きなんだよな」とも思いました。もちろん今のカーネーションは、それはそれでかっこいいし、好きです(一時期離れていただけに、それは真にそう思います)。とはいえ、こういうソウルフルでありながらさっぱりした不思議なバンドは、やっぱりちょっとほかには無いんじゃないかなという気持ちもまた本音ではありました。と同時に、新しいカーネーションの展開にも期待しているのですが、『GIRL FRIEND ARMY』20周年とかもやってくれないかな?とも思ってしまいます(笑)。

 

なお、この公演の模様は、なんとAmazonからCDとしてリリースされるのです。それには驚きました。今なら早期割引適用ということで、即ゲットがお薦め。あと関西の方は月曜のライブにぜひ行ってくださいね!

 

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.impactdisc.net/mt/mt-tb.cgi/431

コメントする