2016年3月14日

自転車を組むつもりじゃなかった(長文)

どーもどーも。3月に入って体調は良かったり悪かったりとありますが、サイクル・ロード・レースはパリ・ニースが後半戦がバチバチで面白かったりとか、いろいろありますよね(仕事のことはあまり書けないのですが、もちろん頑張ってますよ)。

 

新しいバイクは、アルテグラの次のバージョンが出るまで買うつもりは無かったんですが、ひょんなことから組むことになりました。

 

farna.jpg

 

【フレーム購入のいきさつ】

ある日、いつもお世話になっている近所のホダカ西川口店が、この5月で閉店と聞き、行ってみると本社の意向とのこと。うーん、残念というか、困っちゃうな...。もちろんここでばかり買っているわけではないけれど、ちょっとしたこととかにも相談に乗ってもらえていたし。

で、ふと見上げると、以前、西D店長から「おもちゃとしてどうですかね?」と言われていた特価のKhodaa Bloom FARNA 9000のフレームセットが。「どうやら試乗車だったらしいので自己責任で」ということだけど、保証はあり。ただしデカい。シートチューブは535mmだけど、トップチューブはホリゾンタル換算570mm。今乗ってるのが528mm+ステム100mmなので、いったん保留していたんです。ただ、それでもちょっときゅうくつだなと思い始めたし、お店が閉まるとなるとさみしいな、ということで購入。「購入」というか、お金はちゃんと払っていますが、ほとんどタダみたいなもんです。定価は確か14万円くらいです。試乗車だった証拠に、テプラでそういった文言が書いてありました。

 

testbiketaping.jpg

 

言い方はクサいけど、西Dさんにお世話になった証、みたいなものです。お店はなくなっちゃうけど、店員と客といった関係を超えたお付き合いができていると思っているので、今後もよろしくお願いしたいな〜という感じです。

 

【コンポをどうするか?】

さて、これをどういうふうに組もうかな?と思いました。現状のシマノコンポを整理しますと……

●デュラエース 9000(11s)

●アルテグラ 6800(11s)

●105 5800(11s)

●ティアグラ 4700(10s)

(以下省略)

デュラは手が届かないのでさておくとして、アルテグラからティアグラまではほぼ同構造になりました(仕上げとか重量とかは違いますが)。

 

今までは105 5700(10s)なので、11sにしたいな〜とは思っていました。やっぱり1枚多いと楽です。ハイレゾみたいなものです。スプロケが11-25Tとして、もう1枚28Tがある、と思うと。安く組むならティアグラもありなんですが、105とは数千円しか違わないので、なら11sっしょ?

となると今度はアルテグラと105なのですが、決め手としたのはフロント・クランク。実は、46-36Tにしました(いわゆる乙女ギア)。通常、我々アマチュアはコンパクト・クランクを使いますが、これは50-34T。50Tだとあまり小さいリアギア(トップ側)は踏めないし、34Tだと逆にトップ側が平地では軽く感じてしまうことも多いので、シクロクロス用のクランクがあるアルテグラがいいかなと思いました。

実はシマノの11sシクロクロス・クランクはアルテグラのものしかないので、これ一択。ほかのコンポはまあミックスしてもいいんだけど、どうせならアルテグラに統一しようかな、というのが選択理由です。

ちなみにシマノにはシクロクロス用のフロント・ディレーラーもありますが、通常のロード用のFD-6800で組みました。シクロクロス用のものがあるとは知らなかったんですが(笑)、このFD-CX-70も10s用だし、トリム(チェーンがFDのプレートに干渉して鳴るときにちょっとずらす機能)が無いらしいので、その点は結果オーライです。

 

【組んでみる】

フレームから組むのは初めてだったんですが、持ってるバイクはほとんどの部分でいったんバラしたことがあるので、まあできるだろうということで、2月に各所へ発注したパーツが届き始めました(そこはホダカで買わないのね、というツッコミもありそうですが、予算もあるのでね)。

ところが最大の問題は、アウター・チェーンリングの小さなCXクランクの装着を想定していないので、フロント・ディレーラーの直付金具が、クランクに対する適正位置まで降りてこないということでしたorz。

 

FDsetup.jpg

 

通常シマノのFDは、プレートからチェーン・リングまでが1〜3mmとされていますが、一番下げても7mmくらい空いてしまいます。あちゃー...とは思ったものの、一応ちゃんと変速してくれるシマノのコンポ、偉いです。

あとは、STIレバーがなかなか届かないということもありましたが、ほぼ順調にそろいました。

 

【コンポ以外のパーツの紆余曲折】

さて、二転三転したのはそれ以外のパーツ、特にサドル系でした。

まず、とりあえず形にしようと、Dixnaの3,000円くらいのサドルが1,000円になっていたやつ(笑)と、2,000円くらいの適当なシートポスト(オフセット20mmくらい)を買いましたが、これだとハンドルまで遠すぎる。ということで、Dixnaのオフセット0mmのカーボン・ポストを買いましたが、金具とサドルバッグの取り付け金具が干渉してサドルを前に出せない。結局DARE(LAPIERREとか作ってるとこね)のシートポスト(15mm)をさいたまサイクルエキスポで格安で買いました。

 

daredixna.jpg

 

ところが今度はDixnaのサドルで、股が痛い。そんなの初めてです。よくよく見ると、サドルの位置がもう少し前だったらちゃんと骨盤が乗りそう...ということで、いったんシートポストを逆向きにつけて、オフセット−15mm状態にしていました。でもこれだと衝撃のかかり方とかよくないよね、ということで、サドルはぜいたくをしてASTUTEの安めのやつをゲット。その他こまごましたものも含めて、完成に至りました。

 

astute.jpg

 

FARNA9000のフレームではありますが、装備的には実質のところFARNA6800相当ってことですね。

費用的には最後の最後でちょっとかかっちゃったけど、ほぼ(国内店舗で買った場合の)コンポ代のみな感じで抑えました。まあホイールとタイヤは手元にあるものだし。

 

【実際のところどうなの?】

FARNAカーボンの初期型は販売店がY'sRoadとミソノイサイクルに限られていたので、あまり情報が無いですね。

いろいろ検索してみると、後継のFARNA6800Sの試乗感想があるじゃん!と思ったら自分のブログでした(笑)。

●KhodaaBloom Farna 6800S 完成車330,000円 フレームセット210,000円

安定している。乗っていて楽。面白いかと言われるとちょっと疑問だけど。ステアリングのコントロールもSLより良くて好き。

 

所有して乗ってみても、この感想の通りかな……と思います。Sの有無はケーブルが内装仕様になっているかどうかで、ほかはそんなに変わっていないらしいので。

それよりも大きな違いはデザイン。初代FARNA9000は、これでもか!と言わんばかりにほぼすべてのチューブとフォークに「KhodaaBloom」のロゴがでかでかと入っています。ぶっちゃけ、ダサいです。メーカーもさすがにダサいと気がついたのか、S付きの第二世代ではロゴが減っています(下写真)。ひどいもんだ。まあ、ダサイタマのメーカーのダサいバイクをダサイタマ県民が乗ってるわけなので。盗難されにくいとは思います(パーツは多少おごっているので油断はできないけれど)。

 

farna9000s_main.jpg

 

正直、乗っていて楽しいバイクか?と言われると疑問なのは確かです。加速感とか、エアロ感とか、そういうのとは完全に無縁です。ただストレスは少ないかなと思います。乗ってバイク自体を楽しむというより、乗ることを楽しむためのバイクという感じかな。

フロント・クランクの選択は半分正解でした。割とおいしいところがちゃんと使えている気がします。ただ、チェーンラインが厳しくなっちゃったかな...アウターで11〜12Tだと、プレートと擦る感じがします。プレートを外に逃すとクランクと当たりそうになるので、これは難しいところです。まあアウターの11〜12Tなんてそうそう使いませんけど。

新しいバイクだからと言って、巡航速度が5km/h速くなったとか、そういうことはありません(あっても2〜3km/hくらいか?)。80kmを超えるとタレてくるのも変わりありません。まあ、そんなもんです。自転車で一番大事なのはライダーです。

でもまあ、クロモリはアルミとは別の感じがして、しばらくはこれに乗ることが一番多くなるのかな〜とは思います。

 

【弱点!? シミー現象】

調子に乗って、物見山まで行ってみました。うちの近所はここまで行かないと大した坂はありません。

 

monomiyamaentrance.jpgのサムネール画像

 

でも、結局一番勾配のきついところでダウンしました。バイクは軽くなっても、自分が軽くありません。平地だけ走っていたいです。

 

monomiyama.jpg

 

で、帰りは当然長い下り坂。直線で、自動車の交通量も多く、制限速度は50km/hです。自動車の流れもあるので、ペダルを踏まずにノンブレーキで下っていって、スピードメーターが50km/hに達したそのとき、ハンドルがブルブルと2〜3Hzくらいの周波数で震え始めました。なんとなくどういう現象かは知っていましたが、コントロールできなくなるのが怖くて、じわじわとブレーキをかけて減速。無事止まりました。

帰宅してから調べてみると、これはシミー現象(あるいはウォブル。ダブステップとかEDMのベースと同じですね。あんな感じのLFOがハンドルに伝わると思ってください)と言うらしいです。

●フレーム、フォーク、ハンドル、ホイール、ライダーの組み合わせで、自転車の場合40〜60km/hで発生。したがって再現性が低い

●ライダーが重かったり積載している荷物が重いと起こりやすい

●フォークの剛性不足でなることがある

●固有振動による共振ではなく、バイオリンの擦弦で弦が振動するのと原理的には同じ

●振動が起こった際はダンシングする(ペダルに荷重しサドルから腰を浮かす)、あるいはトップチューブに片脚を乗せる(できるか!?)

●ライダーを含む積載重量が変わると、周波数が上がるので抑えられる

……ということでした。

西D店長に報告に行ったら、「あー、フォークかもしれませんね」ということで、よくよく調べてみると、フォークだけ変えている例(下写真)もあるそうな。ヘッドはインテグラルの上1-1/8、下1-1/4なので、あまり選択肢はなく、3T Rigidaシリーズがベストかな?

 

20140420100211.jpg

 

でも、先述の通り、物見山まで行かないとそんなに速度が出る/出せる/出してもいい下り坂がないので、再現しようにもできないから、まあしばらく放っておくか……と思って自分のフォークをよく見たら、プレッシャー・アンカーがフォーク・コラムの先端から2cmくらい飛び出た状態で組んでました……そりゃダメだって。

ほかんも、二度ほど西D店長に見てもらいましたが、「ヘッドにガタがありますね」「ホイールにガタがありますね」と言われては自分で直して、みたいな感じなので(汗)、いい勉強になりました。でも当分、坂は行きませんけど。

 

【今後の展望】

西D店長からは「ダメだったら捨てても惜しくない、くらいの感じで」と言われていたので、まあダメだったら捨てて、ほかのフレームで組もうかな……くらいのつもりで組んだのですが、先のシミー現象が解決したのかどうかくらいが問題で(ほかのバイクで起こらないとも限らないけどね)、ほかは今のところ順調です。

最初に書いたように、アルテグラの新しいバージョンが出たら、RIDLEY FENIX SL辺りで組もうかなと思っていたのですが、その考えは保留になりました(当然だ...)。最近、ある自転車知人の考えに影響されつつあって、次のロードがあるとすれば金属でオーダーかな...みたいなことはちょっと思います。まあ、その前に小径車とか、オフロードとか、いろいろと考えるところはありますが...(どこに置くんだよ……)。

あと、うちは倍々ゲームで自転車が増えていく法則があるので、その件はまたあらためて(ホントかよ? でもホントなんです、これが。怖いことに)。

 

【そうび】

フレーム:Khodaa Bloom FARNA9000(2014/シートチューブ535/トップチューブ570)

スプロケット:Shimano CS-6800 11-28T

チェーンキャッチャー :Lifeline 46-36

クランクセット:Shimano FC-6800 46-36T

STIレバー:Shimano ST-6800

ブレーキ:Shimano BR-6800

フロント・ディレーラー:Shimano FD-6800(直付)

リア・ディレーラー:Shimano RD-6800 SS

ボトム・ブラケット:Shimano SM-BB72-41B

チェーン:Shimano:CN-HG701-11

ハンドル:Dixna J-Fit Arc 400mm

ステム:Dixna V-Shape 80mm

シートポスト:(紆余曲折あって)DARE Carbon 27.2mm(オフセット15mm)

サドル:(若干紆余曲折あって)ASTUTE Skyline VT TACA

シート・ポスト:DAREカーボン

ペダル:Shimano PD-5800(ありもの)

バーテープ:CINELLI Caleido RIbbon BK(ストック)

バーエンド・キャップ:SUPACAZ Black Print Neon Blueのものを流用(バーテープ自体は次回の巻き替え用にストック)

ボトル・ケージ:Elite Custom Race×2

ボトル・ケージ・ボルト:BAZOOKA

ベル:Cateye OH-2400 BK

サドル・バック・マウント:TOPEAK F25

リア・リフレクター:Cateye RR-165

サイコン:Cateye CC-RD400DW(中古)+Tate Labs Barfly for cateye

ホイール:Campagnolo ZONDA WO(ありもの)

タイヤ:Continental GP4000SII 700c-23c(ありもの)

チューブ:たぶんMichelin A1

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